2013年11月29日金曜日

「ポキッ」と鳴る関節の音の正体





『特命リサーチ 200X』という番組です。
今から10年くらい前、2000年前後にやっていた番組ですね。

X(エックス)線で骨(関節)を撮影しながら、関節を鳴らしてみると、「ポキッ」という音が鳴っている時は、関節の内部に黒い影が発生します。

これは関節が鳴らない時には、発生しませんから、この黒い影と「ポキッ」という音には因果関係がありそうです。

日本医科大学千葉北総病院 南和文整形外科部長
「この黒い影は関節内部を満たす液が気化した 気体 だと考えられます」

関節は、そもそも関節包という膜のなかに、潤滑液が満たされ、それによってなめらかに関節が動くようになっています。
よく膝にヒアルロンサンを注射するということがありますが、あれはその潤滑液を補充してるのです。


それではなぜ液体の中で気体が発生するのでしょうか?

それは、キャビテーションと呼ばれる現象によるそうです。

キャビテーション

キャビテーション(英: cavitation)は、液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象である。空洞現象とも言われる。

・クラッキング (関節)
 関節を急激に曲げたときに「ポキッ」と鳴る音。

ウィキペディア キャビテーション より

ウィキペディアにもありますね。


ただ、関節の「ポキッ」という音は単純にキャビテーションだけの音ではなく、

長浜施療院 高山清司院長
「関節内部でキャビテーションが起きた時のエネルギーが、骨など硬いものを振動させ、靭帯、関節包、皮膚を経てポキッという音になっていると思われます」

なるほど、ある種の反響や共鳴が起こって、どくとくの「ポキッ」という音を作り出しているのだろうという仮説です。


吉田勧持先生 というのは、以前勉強したことがありました。
※その真価は読者のみなさまの見識にゆだねます


まぁ、トンレベルの衝撃波が加わるといっても、指をポキポキ鳴らして、その実害があるとは思えません。
しかし、首などはそもそも生命維持に重要な「脊髄」があるところなので、不必要に「ボキボキ」やるのは危険だと思います。

三井記念病院 三井弘整形外科医長
「首の場合は手足と違い、中に大事なせき髄が入っているので、ポキポキ鳴らし方によっては非常に危険なことが起こります。
ひどい場合は、手足のまひ、あるいは命にかかわることがあります」


関節を鳴らすとなぜ気持ちいいのか?

日本医科大学千葉北総病院 南和文整形外科部長
「硬くなった関節をほぐす ストレッチ効果 があるためと考えられます」

注意:関節は痛みを感じないため、ストレッチの気持ちよさだけが残り、どうしても執拗に関節を鳴らしてしまいがちになる。
そのため

「限度を超えたストレッチのため、関節内部が傷つけられている恐れがある」

また、

「指の関節は、傷ついた関節内部の修復のため、増殖した軟骨などで太くなるという」


これはまったくの私見ですが、わたし自身、指をポキポキ鳴らす癖が小学生の頃からあり、今も年がら年中鳴らしているわけですが、指も関節も まったく太くなっていない んですよねf^_^;

ですから、指を鳴らす=指が太くなる というのが、血液型占いレベルの俗信に思えてしまうんですよね。
まぁ、わたしが例外の可能性も大いにあるわけなので、それをもってどうこう論じられませんが。


関節を鳴らすとなぜ気持ちいいいのか?
→ ストレッチ効果があるため

実に納得のいく医学的な論拠だと思います。
関節がボキボキ鳴ることで、怪我や病気が治るとは、とてもではないが思えない整体師は、わたしだけでしょうか?(;^_^A