2012年4月22日日曜日

『潰れないのはさおだけ屋だけではなかった』のドッグイヤー



潰れないのはさおだけ屋だけじゃなかった (宝島社新書)




一度使い始めたあとから交換品、消耗品、メンテナンスが必要な商材は、その後の利益を長期間保証してくれる(P26)  

これは、パソコンの「プリンター」が有名なところですね。
1万円のプリンターを買ったのに、交換のインクが5,000円…しかも、すぐなくなるえー
庶民にとっては、こりゃたまらんシステムですけど、大手さんが考え抜いた「長期課金」システムっていうことですね。

プリンターの他には、爬虫類専門のペットショップも、同様だと例としてあげられていました。
爬虫類にとっての「インク」は、そう、エサですね。
昆虫やネズミなどが、いわば「インク」の部分になっているとのことです。



小額でも、大勢から、効率よく長期に徴収するのが会費ビジネス。契約者はその効果、効用、また契約の継続さえも判断が甘くなることが多い(P50)


小額の契約といえば、携帯やスマホのアプリでしょう。
1つずつを見れば、100円~300円です。
しかし、それらをまとめれば、月単位で、1000円、2000円かかることになります。
そして、年単位で計算すれば…というように、1つずつの単価を安くして、毎月の契約にしておくと、消費者は判断が甘くなる、ということです。
また、解約のわずらわしさから、使っていないのに、そのまま契約している=お金だけ払っている、という状態を作り出しているのも、いわば作戦のうちだということですね。



答えは二極化。収入の格差がどんどん広がっていく(P97)

経済が低迷すると、全体的に貧困化するかといえば、そうではなく「二極化」する、とのことです。
富むものはますます富み、貧しきものはさらに…

そこで、ビジネスの発想として、富むものへのさらなるサービスを提供すス仕事、つまり、代行業が今後、ますます盛んになる業種だといっています。
掃除代行、イヌの散歩代行、ベビーシッターなどなど…
「便利屋さん」なんていうのも、代行業のさきがけだったのかもしれませんね。



もし商材が無料で無限ならば、それは究極のビジネスモデルとなる(P111)

「無料で無限で、しかも売れるもの」…
そんなものあるのか?といえば、そうそうないから「究極のビジネス」なんでしょうね。

一番有名どころは、徳島の山村でのビジネスモデルで、「山でとれた木の葉っぱを売る」というものではないでしょうか。
原価はゼロ(今では、出荷用のものは、管理しているようですが)、輸送コストもそれほどかかりません。

このビジネスモデル、当たれば大きいのでしょう。
ただしネックは販売先の開拓でしょうね。
「無料」のものを、誰が買うのか?
その辺は、知恵を絞り、「情報や物の非対称性」を考慮に入れなければ、いけないでしょう。
※非対称性…こっちにはあるけど、こっちにはない。だから、A→Bにもってくることにより、有料となりうる



専門技術+緊急性のある商売は成り立ちやすい(P1181)

自転車のパンク修理、水道などの水漏れ修理、カギ開け…
これらのものは、急を要しますし、めったに起こらないことなので、料金が適正かどうかもわからないので、商売としては「うまみ」があるというわけですね。
そのなかでも、ダントツなのは、やはり、葬儀屋さんでしょう。
専門技術+緊急性のナンバーワンです。
近年では、情報開示や消費者の厳しい視線により、悪徳・悪質な葬儀屋さんは減りつつあるようですが…

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