「カイロプラクティックで、棒状のカタカタっついうのはなんですか?
低周波のような刺激は無いやつです。
一カ所で5回くらいカタカタってやるだけの施術機械です。」
最近、このような質問がヤフー知恵袋に、ちらほらと見られます。
おそらくは「アクティベーター」という矯正器具です。
CAT カイロプラクティック アジャスティング ツール
http://activator.jimdo.com/
上の動画で、「バチン」とやったのがアクティベーターです。
カイロプラクティックの理論は、もともと歪んだ関節を元に戻すというものです。ですから、バチンとやって、元に戻しているというわけです。
※詳しくは→ カイロプラクティックの概念
このアクティベーターは、理論的には非常に優れたものです。
関節が歪むといっても、そんな何センチも歪むわけではありません。せいぜいが数ミリです。
ですから、理論的には、思い切り体重をかけて矯正する必要はないのです。
すぐ上の動画は上部胸椎(背骨)の矯正方法です。この矯正法ですと、胸椎全体を矯正してしまいます。
つまり、動かす必要のない関節まで動かしてしまう、要らない矯正をしてしまうので、本来のカイロプラクティックの理論に合致しません。
その点、アクティベーターの場合は、バチンとやるだけで、動きの良くない関節の1つのみを矯正できるので非常に合理的です。
もちろん、手技でも上手い先生は、アクティベーターのように、関節を1箇所だけ矯正するという技術を持っています。
各論はともかく総論として、アクティベーターの方が、やる方も楽ですし、やられる方ももちろん楽です。事故の問題も限りなく少なくなります。
というように、いいことづくめの気がしますが…。
これ実際に受けると「?」という感じで、ものすごく物足りないんですよねf^_^;
カイロプラクティックを治療と考えれば、物足りないというのは問題ないはずなのです。
でも、これでお金を取れる施術かというと、ものすごく心もとない気がします。
そもそも日本におけるカイロプラクティックというのは、治療業ではなくサービス業です。
そのため、かなりパフォーマンスの部分が入っていた(いる)のだと思います。
ボキボキやってもらえる と思っていたお客さんが、何か器具を当てられて「バチン、バチン」と何回かやられて、「はい、これで終わりです」だと、これはちょっと成り立たないのでしょうね。
ですから、本来は優れた器具であるアクティベーターが日本のカイロプラクティックで、あまり使われていないのです。
※そもそも、カイロプラクティックってどうなの?という議論はもちろんありますけどね。