2012年3月12日月曜日

副作用がなかったコカイン プラシーボ効果と副作用



☆プラシーボ効果とは、こちらをどうぞ→ プラシーボ(プラセボ)効果

プラシーボ効果とは、一般的には、「効き目のないものも、効き目があると思って服用すると、ほんとうに効き目がある」というものです。
しかし、それは正(プラス)のプラシーボです。
「効き目のあるものも、効き目がないと思って服用すると、ほんとうに効き目がなくなってしまう」というのもプラシーボ効果です。
こちらは、正の反対、負(マイナス)のプラシーボ効果ということになります。

「どのような新薬も最初は非常によく効くが、次第に効かなくなる」(P45)
~これは、高田先生が、学生時代から、言われていたことのようです。

「精神科の薬は、最初は非常によく効く。ところが効かないという患者が出てくると、急に効かなくなる」(P45)
~これはどうやら、薬への耐性ができたのではなく、「薬が効かない人もいる」という情報が作用している、つまりマイナスのプラシーボの影響ではないのだろか、ということです。


「薬の副作用についても同じことがいえます」(P46)
~なんと、「この薬はよく効く」という評判がたっているときは、副作用はほとんど問題視されない、あるいは副作用がさほど強くない、という現象が起こるそうです。
ところが、「副作用がある」という情報が伝わりだすと、副作用を訴える患者が増えだす、という摩訶不思議な現象が起こるそうです。

「副作用がなかったコカイン」(P46)
~その中毒性と激しい副作用で、禁忌薬物に指定されているコカイン。
しかし、使われはじめたころは、ほとんど副作用らしきものはみられなかった、とのことです。
どおりで、シャーロック・ホームズも平然と使用していたわけです。


サプリメントの視点から
「周りからよくない評判が聞こえてくると、「自分にも効かないかも」と思いながら服用することになる。
すると負のプラシーボ効果が働き、たとえ効果があるはずのサプリメントであっても、効果を失ってしまうことになりかねない。」(P51)