プラシーボ効果といっても、2種類あります。
1 本来もっている効力を、より強めるプラシーボ効果
2 本来ないはずの効力が、現れてしまうプラシーボ効果
という2つです。
それをわかりやすく表しているいるのが、 “バイアグラとサイの角” です。
この2つに共通しているものは?…
まぁ、バイアグラがあるので、すぐに ピン と、来たかもしれません。
(ちょっと、下ネタチックですみません)
男性用のいわゆる【強壮剤】ですね。
バイアグラは、もともと狭心症の治療薬として研究・開発されました。
狭心症の治療効果は認められなかったのですが、思わぬ副作用があることがわかりました。
思わぬ副反応というのが、“強壮”効果だったわけです。
(※バイアグラは商品名で、成分名はシルデナフィルといいます)
薬効成分として、強壮効果があったのが、シルデナフィル(のちのバイアグラ)ということになります。
A このバイアグラを普通に出すのと、
B 先生が耳元で
「今までのバイアグラより、強力な成分のものが手に入ったので、今日は特別に処方しましょう」
と言いながら、出すのでは、これがまた効果が違ってくるのです。
もちろん、同じ成分のバイアグラですよ。
これが1のプラシーボ効果です。
新聞の広告とかでも、強壮剤の宣伝に妖艶な美女を使っているのも、この1の効果を高めるためです。
強壮剤の宣伝なのに、皇潤の八千草薫さんが出てきたら…
これは一部のマニアしか、1のプラシーボ効果が働かなくなります。
一方のサイの角ですが、こちらは古くから漢方薬として珍重されてきました。
そして、今現在でも、その迷信とかしか思えない効果のために、乱獲されています。
ちなみに、サイの角の成分は、大部分がケラチンです。
ケラチンというのは、人間でいうと髪の毛や爪などの成分ですね。
「爪の垢を煎じて飲む」というような言葉もありますが…いやはや、困ったものです。
どうして、薬効がないのに、サイの角が求められるのか?
それは、残念ながら、“効く”からでしょう。
どうして効くのか?
どうしてかわからないけど、効いてしまう。
それがプラシーボ効果の2です。
サイの角のという形を、強壮効果のイメージと結び付けてしまっているのでしょう。
もちろんプラシーボ効果が悪いのではなく、悪いのは愚かな人間、
というよりアホな男ですね。
※参照 ウィキペディア シルデナフィル
サイの角 コカイン価格に匹敵
※追記
[ヨハネスブルク 22日 ロイター] - 南アフリカの観光公園当局は22日、事務所の金庫で保管していたサイの角112本が盗まれたと発表した。盗まれた角は520万ドル(約5億3000万円)以上の価値があるという。
窃盗団は21日に事務所に押し入り、金庫の中から角を持ち去った。同じ金庫には象牙や銃なども保管されていたが、それらは残されていたという。
南アフリカではサイの密猟が大きな問題となっているものの、当局が保管する角が狙われたのは初めてだという。政府によると同国では昨年、1000頭を超えるサイが角の採取を目的に密猟された。