2012年2月2日木曜日

なんなのだろう ホメオパシー5

「レメディーの説明については、いわゆる単なる薬理効果の説明というとらえ方ではなく、人間の全体に対しての説明、人間の存在の在り方についての説明と考えていただきたいのです。」(P31)『ホメオパシー入門』 永松昌泰

レメディーとは、以下のようなものです。

「ホメオパシーで使われるレメディーは、7000種類以上もあります。
植物、動物、鉱物、病原体など、この自然界にあるものを原料にして作られます。

これらは、原物質では毒性の強い物がほとんどです。
それらをすりつぶし、アルコールと水で薄め、本の上で叩くことを、何度も、何十回も、何百回も、何千回も繰り返して作られます。」

※ レメディーってなんだろう より転載


はっきりいって、ホメオパシーが登場した時代、つまりハーネマン先生の時代には、すばらしい治療法だったのでしょう。

でも、もはや古すぎです。

当時は純水など貴重だったのでしょう。その水に、ある物質をとかして、それをさらに貴重な水で何十倍にも薄めて、というのもなかなか容易なことではなかったのではないかと推測されます。

また、「レメディーは、振れば振るほど効果が上がる」とされていました。当時は、何十回も振るのは、人力でしたでしょうから、それも容易なことではなかったはずです。

ひるがえって、今や…。

もし、薄めれば薄めるほど、振れば振るほど効果があがるのであれば、今の技術からすれば、何億倍にも薄められるでしょうし、何兆回だって振れるでしょう。
もはや人力の時代ではないのですから!!


また、不安定な理論の上に、不安定な理論を積み重ねているので、現代のホメオパシーは、論証すらさせてくれません。
二重盲検法という優れた検査法があるのですから、ホメオパシーの有効性を世間に示せばよいのです。

それを許してくれないのは、ホメオパシーに冒頭のような概念?哲学?思想?(なんと呼べばよいのでしょう)が入ってきているせいもあります。
つまり、「ホメオパシーは単なる薬理効果ではなく、その人という人間のからだの性質や性格を見定めがら、処方しなければいけない」という具合になっているのです。

今や、

似たものは、似たものを治す

というハーネマン先生の単純明快な論理を越えてしまっているのです。


関連記事  なんなのだろう ホメオパシー
        なんなのだろう ホメオパシー 2
        なんなのだろう ホメオパシー 3
        なんなのだろう ホメオパシー 4
        なんなのだろう ホメオパシー 5
        なんなのだろう ホメオパシー 6