2012年1月24日火曜日

その腰痛、放っておくとどうなるか? 

「整形外科へ行っても、レントゲン撮って、からだ引っ張って、湿布もらって、はい、お終い…」などという話は、あちこちで聞かれます。

それでもって、「やっぱり整体やマッサージじゃないと、ダメなんですよ~
」と、われわれ施術者は、口をそろえて言います。

なんだか、整形外科の先生が悪者になっている感じです。

正しさでいえば、もちろん、われわれ 整体師 の方が正しい…わけではなく、

残念ながら整形外科の先生のようです。



急性の腰痛の場合を考えてみましょう。

もし、医者にも整体にも行かず、なにもせずに腰痛を放っておいたなら、1~3ヶ月後には、どうなるでしょう?

「急性の腰痛患者のその後を追跡した15の研究をまとめた検討結果で、1ヵ月以内に、痛みと生活上の障害は6割程度軽くなり、8割以上の人は以前の仕事に復帰しています。3ヶ月の時点では、ほとんどの症状が改善しているという結果でした。」(P127)
※ 『治療をためらうあなたは案外正しい』

つまり、何をしても(しなくても)、ほとんどすべての人の腰痛が、3ヶ月後には改善しているのです。

ですから、短期的に痛みをとるような処置や施術は、その場しのぎ的には有効なのでしょう。
しかし、長期の視点に立てば、腰痛治療といったものは、確率的には役に立っているとはいえない、ということです。


ということをわかったうえで、整形外科の先生は、

何もしない 


のではなく 

放っておけば治るようなものに、いたずらに手をかけない

というです。


治療効果もさることながら、


放っておくとどうなるのか?

この視点が、わたしたちが医療とかかわる際、重要なポイントになるのかもしれませんね。