先日のブログ 『偽薬のミステリー』 パトリック・ルモワンヌ のメモ書きで
「「何もかもお終いだ、死を待つしかないわ」と言ってがっくりする人は「戦って病気に勝ってみせるわ」と答える人よりその予後がよくない。」(P104)
というのを書き留めておきました。
例えば、がん治療などがそうですが、
「前向きに、がんと闘おうとする人ほど治りも早く、予後もよい」
というのが日本でも定説になっています。
※ちなみに、『偽薬のミステリー』はフランス人による本です。
しかし、こうとも考えられると、 『病気になりやすい「性格」』 の中で述べられていました。
「がんと闘おうとしている人がかかっているがんの状態は、がんと闘う気が少ない人がかかっているがんの状態よりも軽い、ことが多い。」
つまり、頑張れば、がんが治る状態の人と、頑張っても見込みが薄い人・よりつらい努力が必要な人の差が、がんの治癒や予後の結果として出ているのであって、
必ずしも
「前向きに、がんと闘おうとする人ほど治りも、予後もよい」
というわけではないのでは?という(仮)説です。
また、当たり前ですけど、「がんと闘ったけど、亡くなってしまった」という人は統計上出てきません。
「前向きに、がんと闘おうとする人ほど治りも、予後もよい」
というのは、精神論としてはよいのかもしれませんが、学術的には(?)付きの保留といったところでしょうか。
リテラシーとは難しいものですね(;^_^A