2012年1月4日水曜日

遺伝カウンセリングの功罪

読売新聞1月16日(2012) 医療ルネサンス
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=53012(※リンク切れ) 


自分は将来がんになるのかどうか?
「それがわかれば苦労はしない」と考えるのが普通でしょう。

一昔前では考えられなかったことですが、
今では、がんになるかどうかはわからないまでも、遺伝的にガンになりやすいかどうかは、わかるようになりました。

それが 遺伝カウンセリング です。

でも、これってわかったところで、その後の対応って難しいと思いませんか?

検査の結果
「遺伝的にガンになりにくい」と出たとしても、「遺伝的にガンになりにくい」 =「ガンにならない」ではありません。まぁ、いくばくかの安心感はえられるでしょう。
しかし、ガンになる可能性が減少したわけではありません。

検査の結果
「遺伝的にガンになりやすい」と出たとしても、
「遺伝的にガンになりやすい」 =「ガンになる」というわけではありません。こちらの場合ですと、精神的な不安感や早期発見のための定期的なチェック、そして、それらにともなう金銭的な負担や精神的ストレスがかかる可能性があります。
しかし、ガンになる可能性が減少するわけではありません。

確かにこのような予備的な検査が拡充され、便利にはなりました。

便利にはなりましたが、それでわたしたちの生活が「ゆたか」になっているかどうかといえば…
みんさまはどうお考えになりますか?