2012年1月24日火曜日

レントゲンは腰痛を長引かせる? バイアスとマイナスのプラシーボ効果

みなさまはレントゲンって好きですか?
(まぁ、好きな人はいないか)
わたしなどは毛嫌いしている方ですね。なぜか?

レントゲンによって病気(肺がん)を見つける確率と、レントゲンの被曝によって、がんになる確率が、ほとんど同じだからです!

といっても、どちらもコンマいくつ(0.0…)の確率ですけど。


こちらの本 『治療をためらうあなたは案外正しい』 の中に、レントゲンにかんする、おもしろい実験データがありました。


レントゲンを撮った患者さんの方が、レントゲンを撮らなかった患者さんよりも、腰痛の痛みが長引いている!


記述は間違っていませんよ。

レントゲンを撮った人の方が、痛みが長引いている、というデータがあるそうです。

なぜかというと

1 レントゲンを撮ると、少なからず骨の異常やゆがみが見つかることがある。
(※ただし、正常の人の骨でも、すべての人の骨が正しい位置にあるわけではない。 NHK あさいち ぎっくり腰2

2 医者は、レントゲン上の異常と腰痛を結びつけて考えてしまいがちになる。(一種の バイアス )

3 医師の診断を聞き、患者もレントゲン上の異常と自分の腰痛を結びつける。

4 患者自身がいつも骨の変形と痛みを関連づけるため、放っておけば治まる症状が固定化される。

レントゲン上の異常と、自分の腰痛を強く結び付けてしまうため、腰痛を意識する分、痛みが長引いてしまうようです。
(あくまで最後の部分は推論のようですが)

これはまさしく プラシーボ効果 ですね。この場合は、マイナスのプラシーボ効果ということになりますけど。


医師が、レントゲン写真を見ながら、難しいそうな顔で、なにか言う→それだけ、自分の腰痛は重いものだと感じる

これが
「レントゲンを撮りましたけど、骨には異常はないですね~」だったらどうでしょうか?
雲泥の差ですよね。

でも、骨の異常=腰痛の原因、とは限らないのですよ!!(読んでない人は 
NHK あさいち ぎっくり腰2