2013年9月25日水曜日

年少者のスポーツと整体治療

彼女の体に異変が起きたのは、入学して3週間後。練習後右足のスネに痛みを感じるも、ほどなく治まる。その後も度々再発するが、その都度氷で冷やして何とかしのぐ。この繰り返しで徐々に悪化し、やがて歩くのも辛いほどに。

そこで整形外科を受診したところ…「頚骨疲労骨折・全治2カ月」。練習のしすぎで起こったので、安静が必要。でも名門校だけあって練習は厳しく、休めない。そんな状態が3カ月ほど続き、私の整骨院へ来院。

炎症が強いので骨折箇所は触らず、周りの関節や筋肉のバランスを整える。治療後は楽に動けるようになるので、また練習に参加する。そこで酷使して再び悪化。この悪循環で彼女はスネ以外の箇所、膝や股関節などにも痛みを抱えることに。

「2週間でも練習を休んで、その間治療に専念すれば? その後復帰しても十分取り戻せるから」と何度か提案したものの、「監督にはそんなこと言えないので、練習は休めません」という。

【整体の常識非常識】女子陸上部の名門校の特待生その後 より


今回も、いい記事を書いていますね。
なかなか考えさせられる良質な記事だと思います。
※全文転載していませんので、どうぞ上のリンクより全文をお読みください。


最近、整骨院などを中心に増えているのが、年少者(中学生や高校生)を対象とした治療です。
もちろん、育ち盛りで、激しい運動もしている年代ですから、「捻挫」や「脱臼」などで整骨院などのお世話になることもあるでしょう。

ただ、あきらかに練習のしすぎによる疲労性の痛みや疾患を、無理やり治そうとする傾向にある整骨院や整体院が増えているような気がするのです。
これはちょっと問題なのではないのでしょうか?

もちろん、治療を求める人がいれば、それに見合った処置をするのは当然です。
しかし、その論理はサービス業だと思うのです。

医療として、つまり、根本から治すことを目的として考えるならば、体を痛めた年少者には「治療」ではなく、「静養」をすすめるべき症例は、多々あると思うのです。


「痛たがっていたけど、なんとか試合に出られるように治した」と、自慢げに語る先生がときどきいます。
でも、それって医療従事者として、本当に良いことなのでしょうか?

大人が職業として、スポーツをしているのとは違うと思うのです。
もちろん、子ども自身、そして、保護者が望んでいることをかなえているのでしょうから、責められるいわれはありません。

ただ、年少者のスポーツ事情を勘案しないいで、言われるがままに素直に従って良いものなのか、と思ってしまうのです。

とくにスポーツ特待などで高校へ進学した生徒は、スポーツ中心の学校生活にならざるをえません。
そして、もし体を故障させても、上のような感じで続けざるをえないのが現状でしょう。


>でもあの練習で根性だけはついたので、引退後に学力で大学に入れました。
(※リンク先より引用)

「根性」
この発想が残っているかぎりは、部活や趣味以上のスポーツ活動で、いじめやそれに準じた行為はなくならないでしょうね。


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